牛肉ではなく、なぜ牛を知るべきなのか?
私たちは牛肉を食べています。でも、その牛肉がどのようにして食卓へ並ぶのか、知ることはあまりありません。
牛を知ることで、食べた時に感じるもの、味わい、などが変わってくるものです。
牛を知っていただくと、ただ食べるだけでなく、もう一つ上の段階でお肉を楽しみいただけます。
牛を知るごとに、どのように味わいが変わるのか、楽しんで読んでください。
牛肉の流通
ここでは、牛肉がどのような工程で食卓へ並ぶのかを紹介していきます。
大まかな工程とすると、以下の5つに分けることができます。
1.種付け
2.誕生
3.仔牛セリ
4.肉牛セリ、屠畜
5.肉屋
畜産農家には、仔牛を作る専門の農家「繁殖農家」と、仔牛から肥育を行う「肥育農家」がいます。
上の工程で言うと、1、2を繁殖農家が行い、3、4を肥育農家が行います。
ただし、4の屠畜は農家が行うことができません。
1.種付け
種の種類は多岐にわたります。昔は生づけといい、雄牛と、牝牛を直で交配させてていました、母体が傷つくなどのリスクがあり、今はあまり行われていません。
人工授精により繁殖牛に仔牛を生ませます。
妊娠期間は人と大体同じで8~10カ月です。
2.誕生
生まれた仔牛を8~10カ月丈夫に育てます。
個体識別番号
牛が誕生し、出生届を出します。それと同時に、「個体識別番号」という10桁の番号が牛につけられます。
この10桁の番号により、牛は管理されており、消費者もこの情報を見ることができます。
どこでいつ生まれたかはもちろん、いつ、どこへ移動したかも知ることができます。
3.仔牛せり
繁殖農家は、育てた仔牛をセリへ出します。肥育農家は、その仔牛を見て購入し、肥育を行います。
肥育する
肥育農家は、購入した仔牛に餌を与え、安全でおいしい肉を作っていきいます。
ここでの餌、餌の与え方、環境によって、脂、肉質が変わってきます。
肥育期間は農家によって異なり、28カ月で出荷するところもあれば、35カ月42カ月と長期肥育をおこなうところもあります。
4.肉牛セリ・屠畜
肥育期間の終えた牛は、屠畜場へ運び、屠畜し、枝肉となります。
5.肉屋
枝肉を脱骨し(屠畜場では脱骨もしています)ブロック肉にし、整形、加工し販売します。
食べやすく加工されたお肉が食卓へと並びます。
まとめ
牛はこのように作られています。ここであえて「作る」といったのは、肥育農家は牛を飼うとは言わず、作るというからです。
適当に仔牛を購入し、餌を与えて飼っていたのでは、美しいサシ、美しい肉を作ることができません。
作るという意思をもって、これでもか!と毎日最高の水、餌、環境を与え続けることで最高の牛肉ができます。
そこには、お客様に最高の牛肉を届けたいという人の思いがあります。
この牛肉は何を狙って作ったのか?。思いをはせ牛肉を食していただけたらと思います。
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