発情牛を見つける 美味しい霜降り和牛肉を作る
牛に受精してもらうためには、発情している期間に種付けを行う必要があります。
発情というのは、雄を受け入れる期間です。
牛は季節に関係なく21日間隔で発情を繰り返します。
人工授精ではこの発情を管理者が発見し種付を行う必要があります。
受胎すると発情は止まります。
発情の発見の仕方 美味しい霜降り和牛肉を作る
発情した牛は行動に変化がみられるようになります。
1.落着きがなくなる
発情している牛は落ち着かなくなります。
ほかの牛が座り休息をとっている状態でも、発情した牛は立っていることがあります。
発情している牛とそうでない牛では、歩く距離が異なっているというデータもあります。
横になって寝ている牛をつついたり、ほかの牛に乗駕する行動もみられます。
また、発情することにより食欲が低下し、食いこまなくなるものもいます。
2.乗駕許容
最もわかりやすい発情のサインとして、乗駕許容があります。
発情していない牛の場合、後ろから腰へ乗られた場合、嫌がるのですが、発情している牛は、それを受け入れます。
乗駕許容はスタンディング発情とも呼ばれます。
3.粘液
発情している牛は、陰部を透明な粘液で濡らしていることがあります。
また、未経産の牛に多いのですが、発情2~3日で、外陰部に出血のある粘液を付着させている牛もいます。
これが発情後出血で「牛の月経」などと呼ぶ農家さんもいます。
4.器具による発情の発見
1)チンホール法による発見
チンホール法とは、雄牛に発情した牛を見つけてもらう方法です。
去勢牛または交尾ができない雄牛のあご下へインクの入れた器具を取り付け、
この牛が発情した牛に乗駕した時に、インクが出て相手の牛にマークを付けるようにします。
2)ヒートマウントディレクター
ヒートマウントディレクターは、メス牛のお尻に張り付けておいて発情を知らせる器具です。
器具にはインクが入っています。許容するとお尻につけたマーカーからインクが出て、
発情していることを知らせます。
まとめ
一回の発情を逃すと21日間、約一か月育成が遅れることになります。
発情の発見と簡単に言いますが、おいしいお肉を安定して食べてもらうためにはとても大切な作業です。
牛とは何かを知れば知るほど、食べた時、感じるものが異なってきます。
この記事を読んだだけでも、きっと感じるものは変わり、味も変わっています。
「牛肉の芸術品」和牛を味わってみてください。
コメントを残す