美味しい霜降り和牛肉の作り方!ブランド牛の違いを生む種付け!人工授精とはどうするのか?

人工授精とは 美味しい霜降り和牛を支える技術

現在畜産の交配は人工授精で行うのが一般的になっています。

家畜に人工的に授精させ仔牛を生んでもらうことを、人工授精といいます

この時母体となる雌牛に、雄牛の精液を注入し、受胎させる人を人工授精師といいます。

この免許は国家資格で、畜産農家の牛の繁殖のために必要なものです。

人工授精の利点と欠点

人工授精には、良い面もあれば、悪い面もあります。

それを以下に書いていきます。

家畜改良センター茨城さんが詳しく書いていましたので、参考にして書いています。

人工授精の利点

1.種畜の高度利用

1回の射出精液を希釈することで多数の雌に授精でき、凍結することで半永久的に保存ができる。

2.家畜改良の促進

優秀な雄の遺伝形質が急速に広範囲に広がる。

3.遺伝能力の早期判定

短期間に多数の雌に交配できるので、雄の能力が早く分かる。

4.受胎率の向上

正常な精液のみの使用。夏季の精液性状の劣化を凍結精液利用により防ぐ。1発情に2回以上の授精が可能。

5.自然交配の不可能な家畜への応用

老齢、交尾欲欠如、後肢損傷。

6.精液の遠距離輸送

家畜を移動させるより容易。

7.雄の飼養に要する経費の削減

優秀な雄畜のみを組織的に集中管理する事が出来るので、スペース、経費、労力の節減が可能。

8.伝染性疾病の予防

交尾により生殖器病に感染する可能性を軽減出来る。

9.遺伝資源の保存

希少動物、受精卵。

人工授精の欠点

1.一回の種付けに時間がかかる

自然交配よりも精液準備や溶解などに時間がかかる。但し、精液購入の場合は自然交配よりも手間が掛らない。

2.自然交配よりも被害が拡大する可能性

雄の遺伝形質が不良な場合、精液中に伝染病の病原が含まれる場合がある。

3.生殖器伝染病の蔓延を助長したり、生殖器粘膜の損傷をきたすことがある

器具類の消毒や洗浄の不注意、技術の未熟さなどから。

4.精液を間違えて処理したり、注入する可能性

不正もありえる。

まとめ

精液ストローと呼ばれる器具の使用による人工授精技術の発達により、1頭の優秀な牛から1万頭以上の仔牛を作ることができるようになりました。

精液ストローとは、雄牛の精液の入ったストロー状の器具です。

この技術の発展ととともに、優秀な種牛が現れ、「血統」として管理されるようになりました

牛肉の世界でも、「血統」という言葉をよく聞きます。

でも、血統というものがどのようにしてできたのかまではよく知られていません。

優秀な牛のみが選ばれ、選りすぐりの肉が和牛とし提供されているのです。

その中でも、より高い基準をクリアした牛だけがブランド牛としての名をもらうことができるのです

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