美味しい霜降り和牛肉
よく美味しい霜降りの入った黒毛和牛などといいます。
では、おいしい黒毛和牛とは何なのでしょうか?
よくテレビで、良いお肉を紹介するときに、サーロインなどのブロック肉を映して、A5の黒毛和牛、といった放送をします。
そして、そのお肉で作ったステーキを、おいしそうに食べる芸能人の姿をみて、A5=いいお肉=美味しい肉、と考えてしまいます。
では本当にA5のお肉=いいお肉=美味しい肉なのでしょうか?
もちろん肥育農家はそれを知っていて、それを作っていきます。
知らなければ作ることはできないわけですから。
格付け
美味しいお肉とは?と聞かれると、最初に上がるのが、A5のお肉など、格付けの良いものを指すことがあります。
では、この格付けとはいったい何なのでしょうか?
アルファベットは歩留まり
1998年から実施されている「新しい牛枝肉取引規格」(社)日本食肉格付け協会編は、歩留まりを(A~Cの3区分)で表すことにしています。
ここであまり聞きなれない言葉が出てきました。「歩留まり」です。
調べてみると、「製造ラインで生産される製品から、不良製品を引いたものの割合」とあります。
牛の場合脂はタダです。そうすると実際商品として使える肉重量と、枝肉重量はイコールになりません。
このアルファベットベットがAであれば、歩留まりが良いことになります。
数字は肉質
5~1の5区分は、肉質を表しています。
脂肪交雑、肉の色沢、肉の締まり及びきめ、肉の色と質を判定し決めてゆきます。
結局格付けとは
上にある通り、格付けは、
歩留まり、脂肪交雑、肉の色沢、肉の締まり及びきめ、肉の色と質を評価し、ランク付けしたものになります。
つまり、ここには、遊離アミノ酸や、脂肪酸に関する評価が盛り込まれていないのです。
牛肉の焼き肉による食味評価において、「脂肪交雑の多少が食味性にそれほど寄与していない」と1987年の報告にあるように、おいしさを必ずしも表したものではないことがわかります。
まとめ
牛を作りにあたり、脂肪交雑(サシ)が多い牛が高く評価されてきた歴史があります。
ただ、上記にあるように、1987年には、脂肪交雑の多さが、おいしさに直結しているものではないことを、肥育農家は知っていました。
そのため、本当においしいにくとは何か?というもを追求する農家さんも出てくるようになったのです。
プロは格付けには表れない本当のおいしさを追求しています。
プロが作る本当においしい霜降り和牛肉というものにぜひ出会ってほしいと思います。
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