霜降りとは 美味しい霜降り和牛肉の探求
霜降り和牛といいますが、ではこの霜降りとは何なのでしょうか?
美味しい和牛には欠かせない霜降りとは何なのかを見ていきましょう。
ただし、脂肪とは何かについての詳細は別項を読んでください。
霜降りの正体 美味しい霜降り和牛肉の探求
霜降りの正体は筋周膜や、筋内膜に入った脂肪のことを言います。
正式には、脂肪交雑と呼ばれるものです。
また、現場では、「サシ」とも呼ばれます。
筋周膜とは
筋周膜、筋内膜とは何なのでしょうか。
そのためには、筋肉が(赤身肉が)どのようにできているかを知る必要があります。
筋肉の構成
筋肉は筋繊維が束になっていることがよく知られていますが、実際の構造はあまり知られていなところです。この構造を知ると、霜降りがどのようについているのかがよくわかります。
まず、細い線維をイメージしてください。これが筋原線維です。
そしてこれを何本か束ねたものが筋内膜につつまれまれ、一つの線維ができます(筋繊維)。
この線維をさらに何本か束にしたものを筋周囲膜で包筋線維束にします。
さらに、それを束ね、筋外膜で包んだものを筋肉と呼びます。
筋原線維を束ねたものが筋線維。包んでる膜は筋内膜、筋繊維を束ねてたものが筋線維束。包んでる膜は筋周膜。
筋繊維束を束ねたものが筋肉(赤身肉)包んでいる膜は筋外膜、ということになります。
霜降りが入る順番 美味しい霜降り和牛肉の探求
上で筋肉の構造を説明しましたが、これを知っておくと、これから説明することがとても分かりやすいと思います。筋外膜と、筋周膜の違いを知っていることはとても大切です。
さて、タイトルにある通り、脂肪には入る順番があります。
どのように入るのかというと、筋肉間、内臓、皮下脂肪、脂肪交雑です。
最初の筋肉間というのは、筋外膜へ脂がつくことを指しています。
そして、内臓、皮下脂肪が付き、最終的に、霜降りとなります。
霜降りを作る 美味しい霜降り和牛肉の探求
霜降りを作る側からの視点でみてみると、筋外膜につく脂と、筋周膜以下につく脂では全く意味が異なってきます。
筋間脂肪が発達し始めるのが、9カ月齢であり、最盛期が16カ月齢、脂肪交雑が発達するのが、12カ月齢で、最盛期が19カ月齢です。
何を言いたいのかというと、筋間脂肪と、霜降りは別だということです。
早い段階で、筋間脂肪を発達させてしまうと、脂肪はそこに蓄積し、脂肪交雑(霜降り)が発達しないことを意味しています。
同じ脂を付けるということですが、作る側からすると全く異なることなのです。
まとめ
霜降りとは、筋周膜や、筋内膜につく脂のことで、筋外膜につく脂のことではありません。
よく霜降りとは、筋肉につく脂のようにとらえられますが、正確に言うとそれは違うのです。
プロが作る本当の肉、和牛。
プロが計算しつくし作り上げた肉の芸術品をぜひご賞味ください。
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