様々な熟成の方法
最近熟成肉の美味しさが認識され始め、熟成肉を提供するお店も増えてきました。
今のところ、熟成肉に公式な定義はありません。
そのため、数日お肉を寝かして提供しても、「熟成肉です」と提供すれば手熟成肉になります。
そんな熟成肉ですが、手法はだいたい4つあることが知られています。
1つは日本の伝統技法、枯らしです。
2つ目はアメリカから上陸したドライエイジング
3つ目は真空パックして保存するウェットエイジング
4つ目はチーズやヨーグルトなどの乳酸菌を付着させて熟成させる、乳酸菌熟成です。
この記事では、3つ目に紹介している、ウエットエイジングについて紹介していきます。
ウエットエイジングとは?ウエットエイジングの方法!
日本では以前から、枝肉の状態で冷蔵庫に2週間ほど肉を補完し熟成させる「枯らし」という熟成方法がとられてきました。
近年では、牛肉を小分けにし、真空パックでお肉を保存することが多くなってきました、そして、この真空パックのまま肉を熟成させる方法が生まれたのです。
この真空パック内で熟成させる方法をウエットエイジングといいます。
ドライエイジングなどの熟成の場合、肉の表面にカビが生じます。ドライエイジングの場合このカビが持っているプロテアーゼというタンパク質分解酵素が肉に浸透させてゆきます。
しかし、ウエットエイジングのような真空下では、このカビが持つプロテアーゼの動きは止まってしまうため、鮮度は落ちませんが、うま味はあまりましません。
つまりウエットエイジングでは、タンパク質がアミノ酸に分解されるという変化はドライエイジングほど望めないということです。
ウエットエイジングでの注意点
ウエットエイジングではうま味が増えることはあまり期待できませんが、お肉は時間の経過とともに柔らかくなります。
この柔らかくなる過程でお肉から水分が抜け、パックの中へとたまってゆきます。
これを長時間たまったままにしておくと、腐敗のもととなり、お肉の腐敗へとつながります。
真空パックであるからと安心せず、お肉の状態を見ておく必要があります。
何らかの理由で真空パックに穴などが開いていると、腐敗の危険性はさらに増します。
小さな穴から空気が入り、空気に触れたところから肉の表面の色がどんどん変わっていきます。
まとめ
ウエットエイジングについて紹介しました。
ウエットエイジングもそうですが、熟成肉には注意しなければいけないことがあります。
それは、熟成と腐敗の違いです。
ウエットエイジングはとくに、ドリップが出るため、腐敗が進みやすくなります。
放置しておくと、ガスがたまり始め、真空パックがぱんぱんになります。
真空パックだからと安心しないで、肉の状態を見るようにしましょう。
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