仕上げ牛 美味しい霜降り和牛肉を作るプロの技
肥育後期で、飼料を食い込ませ、霜降りを入れていきます。
そして、仕上げの期間に入ってゆきます。
仕上げの期間では、しっかり入れた霜降り、脂を長期肥育によって、食べやすい脂へと変化させてゆきます。
また、安定した量の餌を与え、増量させ、肉量を取れるようにしてゆきます。
出荷までの最終段階。ケガをさせないように、ストレスを与えないように。
ゆったりとした環境で、仕上げていきます。
仕上げ牛のの肥育 24~31カ月 霜降り牛肉を作るプロの技
移動 美味しい霜降り和牛肉を作るプロの技
この時期になると、霜降りも入り肉として柔らかくなっています。
そのため、この時期に、腹部を角でつつかれたり、またはどこかにぶつけてしまっては大変です。
ぶつかった部分は、アタリ、となり肉としての商品価値が下がりますし、程度によっては廃棄しなくてはいけません。
また、後期から、仕上げにかけて、あまり移動させないようにします。
だいぶ肉量が増え、自重でも相当、足、腰に負担がかかります。
ケガをさせては大変です。
あまり移動させない、他の牛と接触しないようにする。
そのため、仕上げ牛は、一頭ずつなぐ、つなぎまや、という形で肥育をしてゆきます。
餌 美味しい霜降り和牛肉を作るプロの技
18~24カ月の間ビタミンを切っていますので、だいぶ血液中のビタミン含有量が減っている可能性があります。
様子を見て、ビタミンを補給してあげる必要があります。
また、餌は、後期ほど大量に食べさせるのではなく、一定の量を様子を見ながら食べさせてゆきます。
粗飼料 美味しい霜降り和牛肉を作るプロの技
イタリアンライグラスストロー、わらを食べさせてゆきます。
ビタミンが不足しているため、食い込まなくなることがあります。
その場合は、幾分か、チモシーを混ぜ、一緒に食べさせてあげます。
チモシーを上にわらなどの上に置いてしまうと、チモシーのみを食べ、わらを食い残してしまう可能性が高くなります。
わらの下にチモシーを入れるか、きっちり混ぜ込むか、わら、チモシー両方を食べさせる工夫が必要です。
配合飼料 美味しい霜降り和牛肉を作るプロの技
後期配合飼料と、発酵資料の割合を後期の配分から、もう少し後期飼料の配分を増やし与えます。
また、この時期から、毎日少量のビタミンを給与し、ビタミン欠乏による故障を予防します。
期間がたつにつれ、徐々に食い込まなくなってゆきます。
まとめ
出荷時期は農家さんによってこだわりがあります。
短期的に霜降りを入れ、増量させ、出荷する方もいれば、
じっくり長期間肥育しワンランク上のお肉を目指す方もいます。
長期肥育された牛は、脂が変わり、食べやすい脂へと変わってゆきます。
味、脂の本当のおいしさを知るのであれば、長期肥育された牛を食べてみてください。
まったく違った印象を受けるはずです。
プロが手塩にかけて作った長期肥育の和牛。
芳醇な香り、味をぜひご賞味ください。
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